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股関節痛のケア


●股関節痛の原因は?

股関節は体の奥深くに位置している臼状関節で、歩行の中心的役割を担う重要な関節です。 股関節に痛みや違和感を感じると歩行に悪影響を及ぼし、筋肉や骨格が偏る大きな原因ともなります。

股関節痛の原因として考えられるのは、
・先天的な骨の形成不全(寛骨臼蓋不全等)
・幼児期のオムツの当て方による股関節の転位
・大腿骨頸部骨折や骨頭壊死
・周囲の筋(腸腰筋や梨状筋等)の異常な緊張
・糖分やアルコールの摂り過ぎによる骨の変質
・過度の運動によるダメージ など…
があります。

とりわけ骨の形成不全が関係している場合、長年放置しておくと軟骨が擦り減り、 変形性股関節症へと進行して歩行困難になる恐れもありますので、 気になる方は早めに整形外科で精密検査を受けてください。


●股関節痛のケア

関節破壊を伴う股関節痛の場合、単なる肩こりや腰痛と異なり、扱える整体院は限られています。 さらに、「ただ通うだけ」あるいは「先生任せ」では、絶対に改善しません。 「できれば手術は避けたい」という方は、「自分で治す」という強い意思のもと、自己管理と毎日の地道な努力が欠かせないことを覚えておきましょう。

■ 痛みの記録をつける
ある股関節の専門医は、「痛みの自己管理表」をつけるよう患者さんに勧めています。 痛みの強さを10段階評価で記録し、同時にその日行なった活動内容も記録します。 そうすることで、何をどれくらい行なうと痛みがどう変化するのかを把握し、痛みを管理することができるのです。その情報に基づいて痛みが少ない生活(股関節に負担が少ない生活)を続けてゆけば、 股関節痛は改善してゆきます。

■ 減量
人が活動しているとき、股関節には常時圧力がかかります。 通常の歩行時では体重の3倍の力が加わりますし、 イスに座っていても、上体の重さが股関節に加わります。 膝関節痛と同様、やはり体重を減らすことは必要不可欠です。 しかし、急激な減量は骨に悪影響を及ぼしますので注意しましょう。

■ 日常のひと工夫
股関節に加わる圧を減らすため、工夫してみましょう。 例えば床から立ち上がるとき、股関節には体重の10倍の力が加わります。 階段の昇り降りには体重の7倍ほどの力がかかります。 昇る時に股関節の負担が大きいのは先に上げた足で、 降りるとき負担が大きいのは、階段に残す足です。 普段から、股関節を痛めた側に体重を乗せないよう意識することが大切です。

■ 食生活の改善
骨を強化するために、意識的にカルシウムを摂取しましょう。 軟骨の再生にコラーゲンが役立つとする研究者もいます。 カルシウムを蓄積して骨を丈夫にするには1000mg/日が必要ですが、 ほとんどの日本人は600mg/日に満たないようです。 小魚を丸ごと食べることが減ったことや、 外食またインスタント食品の普及が栄養素を摂りにくくしています。 最近ではサプリメントを常用する人も増えましたが、 できるなら毎日の食事で栄養を摂るよう心がけたいですね。

■ 眠るときに…
眠るときに両足を固定してお休みになると、多くの場合痛みが和らぎます。 無意識下での股関節の転位を予防して矯正の効果を引き出すのが目的で、 軽い股関節痛ならこれだけで改善された方もいます。

方法は簡単です。両膝上と両膝下か足首の最低二箇所をサポーターで固定するだけ (当院では専用のサポーターを取り扱っています)。 初めは寝付きにくいかもしれませんが、ほとんどの方は数日で慣れてしまいます。 もちろん私も毎日実践していますが、今では固定しないと眠れません 。

この方法は冷え性にも効果大です。 夜中にトイレへ行くため起きている方も、 冷えが改善されれば朝までゆっくりお休みになれます。 また生理痛は“冷え”との関連が指摘されていますから、 お悩みの方は早速試してみてください。

■ 股関節の運動
股関節周囲の筋肉を鍛えることで、関節にかかる負担を軽減できます。 股関節の障害に対し、病院では保存療法として水中歩行等を勧めていますが、 当院では股関節の可動域を確保する手技矯正と共に、 自宅療法と日常動作を指導します。 股関節障害の改善には、数ヶ月から年単位の根気強い努力が必要です。

T.イスを使った股関節の伸展
 @膝立ちの姿勢でイスに手(または肘)を着き、上体を預ける。
 A右脚をイスの横に出す(かかとは浮かない)。
 B徐々に左脚を後ろに伸ばす(甲を床に着けて)。
 C伸ばしきったら、30秒前後維持する。
 D左脚をゆっくり引き寄せる。
 Eこの動作を反対側でも行なう。

U.四つん這いで行なう股関節の運動
 @四つん這いの姿勢をとり、顔を前に向ける。
 A息を吐きながら右脚を床と平行になるよう後ろへ伸ばす。
 B息を吸いながら右脚をゆっくり戻す。
 Cこれを10回繰り返し、反対側も行なう。

※あくまで一般的な方法ですので、痛みや違和感があるときはすぐに中止しましょう。

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